食べることが好きだ。けれど、その何倍も料理が好きだ。
子どもの頃、母によく「あれが食べたい」「これが食べたい」とよくねだっていた。しかし「つくりたくない」と言われることも多々あり、そういうときは自分でつくった。わたしは「あれが食べたい」と思ったら絶対にそれが食べたい性質である。とはいえ、さすがに子どもには難しい揚げ物はさせてもらえなかったので、最初は簡単なものからつくった。例えば「たまご焼き」。たまごの扱いに慣れてきたら「焼き飯」。フライパンでご飯を焦がさないようになったら「オムライス」。徐々に自分が作れる料理を増やしていった。身体が大きくなった頃には揚げ物もするようになり、気がつけば台所に立つ時間が長い大人になっていた。
休日はほとんどの時間を台所で過ごす。一心不乱に食材を刻み、冷凍用と加工用に分けていく。この時間がたまらなく好きである。しかし、一点だけ難点をあげるといえば、食材を買いにいかなければならないことだ。
わたしは外に出かけることが好きではない。散歩は好きだが、帰るときに荷物が増えるのがつらい。重たいものを持って、スーパーから家まで歩くのが本当に嫌なのだ。「じゃあ、ネットスーパーを使えばいいじゃない」という声が聞こえてきそうだが、ネットスーパーで買い物するのはめんどくさい。そもそも実物を見て買い物ができるわけではないので、生鮮食品に不安が残る。
そんなとき、無限に食材が沸く冷蔵庫があればすべて解決なのにと思う。冷蔵庫に沸く食材は、すべてわたしがよいと思っている食材が並ぶ。張りのあるもも肉、色つやのいいピーマン、特売のたまご。いい。とても素敵だ。そういう冷蔵庫がこの世にあればいいのに。頭のいい人、誰でもいいからつくってくれないかなと今日も野菜を刻みながら考えるのであった。
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